2025.10.01【柏崎刈羽原発】県民意識調査の中間発表:再稼働「条件整わず」6割 慎重な姿勢が浮き彫り【新潟】
6000人分の「県民意識調査」結果を中間発表
柏崎刈羽原発の再稼働をめぐり、1日、県が県民意識調査の中間結果を発表しました。「再稼働の条件は整っていない」とする人が60%を占めたほか、「運転が心配だ」と考える人も69%に達しました。
県民意識調査は、県内30市町村の合計1万2000人を対象に実施。1日、6000人分の結果を中間発表しました。回収率は56%でした。柏崎刈羽原発の再稼働をめぐる設問には、「そう思う」「どちらかといえばそう思う」「どちらかといえばそうは思わない」「そうは思わない」の4段階で回答を用意。
「運転することは心配」かたずねたところ、「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」が69%を占めました。
国などが進めてきた事故時の避難対策について「十分な安全対策が取られている」か聞いたところ、「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」が55%でした。
事故が起きた際の「風評被害が心配」かどうかは、「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」が90%に達しました。同じく、事故時の十分な補償についても約90%が「受け取れるか心配」と答えました。
そのうえで、「再稼働の条件は現状で整っている」かとの質問には、「そうは思わない」と「どちらかといえばそう思わない」が60%だったのに対し、「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」が37%でした。
また、「どのような対策を行ったとしても再稼働すべきではない」か問うたところ、賛否がほぼ同率で分かれました。
花角知事が「多様な民意を把握したい」として実施した今回の調査。中間結果について、次のように述べました。
一方、再稼働に慎重姿勢を示してきた長岡市の磯田市長はー
■長岡市 磯田達伸市長
「多くのみなさんが本当に心配していると感じる。やっぱりダメだという人も多いということは印象的だった。分析をしっかりしたい。」
県は、柏崎市や刈羽村・長岡市などの原発立地または周辺自治体の住民を対象にした6000人分の追加調査の結果を後日発表する予定です。2日から始まる県議会の質疑で、今回の結果を踏まえた議論が交わされることになります。
柏崎刈羽原発の再稼働をめぐる『県民意識調査』の中間結果を受け、さきほど花角知事が記者団の取材に対し「安全対策について、理解が進んでいないのは残念。もう少し分析したい」と話しました。