2025.12.04【柏崎刈羽原発】12月県議会の代表質問「選挙で県民に問うべき」知事の答弁は【新潟】
5日は一般質問
12月県議会の代表質問が行われ、知事が容認を表明した柏崎刈羽原発の再稼働を決める議論が始まりました。「県議会での信任・不信任」をめぐり、与野党から賛否の声が上がりました。
花角知事が柏崎刈羽原発の再稼働容認を表明し、信任・不信任を仰ぎたいとしている12月県議会。
代表質問で最大会派の自民党は、知事の選択を評価します。
■自民党 髙橋直揮県議
「この度の県議会に信任・不信任を仰ぐという判断は、県民に責任や負担・分断を生じさせない方法として極めて正しい選択であると考える。」
■花角英世知事
「県民に責任や負担・分断を生じさせないということも含め真剣に考えてきた。(9月議会で)県議会に県民の意思を確認するならば、共に県民の代表である県議会として議会の意思を示すことが決議されたこと、また多くの市町村長からも指摘があったことを踏まえ(県議会に)判断を仰ぐこととしました。」
さらに反対派を意識しつつ、改めて原発を活用した経済成長の必要性を説きます。
■自民党 髙橋直揮県議
「反対される方々の言葉の中に、子どもたちの未来のために原発をなくすという発言も見受けられますが、安全性が確実に担保された上で柏崎刈羽原発が稼働することによる経済的メリットを活用しつつ、豊かな新潟県を作り未来へ引き継いでいくことこそ重要であると考える。」
■花角英世知事
「国民生活と国内産業の競争力維持向上のために、優れた安定供給性や技術受給率を有する原子力発電を推進する国の方針は、現状における判断としては理解できるものと考えている。」
防災対策に関する質疑の中で、県は東京電力が拠出する1000億円規模の資金の使い道について『除排雪設備の整備』などに5年間で約20億円をあてる方針を新たに示しました。
一方、野党系会派の未来にいがたは、県議会に信を問うことの正当性について追求しました。
■未来にいがた 大渕健代表
「知事が自ら信任・不信任の判断を議会に求める行為は意味が根本的に異なり、主権者である住民の判断を迂回(うかい)し地方自治の本旨 とくに住民自治に反する。このことに対し、根拠条文を示して反論できるのか伺う。」
■花角英世知事
「県議会は県民の代表機関であり、知事の監視機関としての機能も担うことも鑑みれば、議会に対し信任・不信任の判断を求めることは地方自治の原理等の観点からも適切であると考えている。」
選挙で県民に問うべきと、2度の再質問で食い下がります。
■未来にいがた 大渕健代表
「信任を与えてもらうのは、私たちも選挙で県議会 信任を与えられているんです。そういう意味において『信任』を使っている。知事も役に就かれているのは、選挙があって実現していること。であるならば、そこ(県民)に対して問うというのが筋。」
■花角英世知事
「(議会に)不信任決議が出されなかったら、引き続き職務を続けることであると思っている。そのことを信任が得られたと理解している。」
リベラル新潟の杉井旬県議は、再稼働の是非を争点とする知事選を行うべきと迫りますが、知事は「県議会が最適」と答弁を繰り返しました。自民党は、信任決議案を含め知事の判断を信任する旨の『付帯決議』を出すことを検討しています。
5日は、一般質問が行われます。