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2026.05.08【特集】創業96年「ロシアチョコレート専門店」伝統の製法を守る3代目店主に密着【新潟】

【特集】創業96年「ロシアチョコレート専門店」伝統の製法を守る3代目店主に密着【新潟】
あと4年で創業100年になるロシアチョコレートの店「マツヤ」
新潟市のチョコレート店。看板商品は全国でも珍しいチョコレート。創業当初の製法を守る3代目の思いを取材しました。

彩り豊かな包装紙に包まれているのは『ロシアチョコレート』。ドライフルーツやナッツなど、ロシア人が好む素材をチョコレートでコーティングしています。


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新潟市中央区にロシアチョコの専門店があります。創業96年になるその名も『ロシアチョコレートの店マツヤ』。
3代目の松村行弘さん(47)。10代のころから先代を手伝い、25歳で店を継ぎました。

■髙橋泉アナウンサー
「すごくカラフルな包みだが、ロシアチョコってこういうもの?」

■3代目 松村行弘さん
「チョコレートを個包装して、ロシアの市場では山積みにして1個ずつ買うようなスタイルで販売していますね。」

季節によって変わりますが、プラムゼリーやレーズン・パインなど10種類のロシアチョコをそろえています。

■3代目 松村行弘さん
「中身を味わうチョコレート。そういう風に作っていますので、少しずつ食べながら1粒を味わっていただくチョコレートになると思います。」

なかでも人気なのが、イチジクのドライフルーツがゴロッと入ったチョコレート。

■髙橋泉アナウンサー
「チョコがイチジクをマイルドにコーティングしていて、とてもよく合います。」

■3代目 松村行弘さん
「イチジクの濃厚な感じを味わえるように、チョコレートも調整して仕上げてあります。」

よく店を利用するというこちらの男性が好きな商品も・・・

■客
「イチジク。味が濃くておいしい。こういうのもあるんだなと思いました。」

接客や包装をする従業員はいますが、製造はすべて松村さんが担当。そのため、1日2種類に限定しています。


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この日作るのは『ヌガチン』と呼ばれる商品。水あめや砂糖を煮詰め、アーモンドやバターと合わせたキャンディーです。

■3代目 松村行弘さん
「こういうアーモンドのあめはロシア人が好む食材らしくて。(ロシアでは)キャンディーのままというのも、定番のお菓子としてあるみたいですね。」

仕上げにチョコレートでコーティング。
そのお味は-

■髙橋泉アナウンサー
「ザクザク・・・噛めば噛むほど、アーモンドとバターの風味が口の中いっぱいに広がります。ちょっと香ばしさもあって後を引くおいしさです。」

素材をコーティングするチョコレートにも、こだわりがあります。

■3代目 松村行弘さん
「チョコレートは気温と湿度の影響を受けるので、季節によって煮詰め加減などを変えるんです。全部この温度調整で決まるので、ここで失敗するとどうにもならないですね。」

■髙橋泉アナウンサー
「どういうのが良いチョコなんですか?」

■3代目 松村行弘さん
「ツヤがあって口のなかに入れた瞬間に溶けて、極力コーティング用のチョコレートは薄くパリッと砕ける感じにかかっているのが一番良い。」


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店を開いたのは、松村さんの祖父・喜代司さん。
洋菓子メーカー『モロゾフ』の創業者でロシア人のフョードル・モロゾフのもとで修業し、東京でチョコレートショップを始めました。しかし、空襲で店が焼けたため戦後 新潟に移り『マツヤ』をオープンさせました。

■3代目 松村行弘さん
「モロゾフさんのところでの修業時代はなかなかレシピを教えてもらえなかったので、見て盗んだという感じでレシピを習得していたと聞いています。」

その貴重なレシピを書き留めたノートが残されていました。

■3代目 松村行弘さん
「基本的にいま作っているものの元みたいな感じ。これがあるから、いまうちがロシアチョコを作っているという感じでもあるので。」

祖父から父・稔さんへと受け継がれた〝ロシアチョコ〟のレシピ。松村さんが実物を目にしたのは最近のことだといいます。

■3代目 松村行弘さん
「父はこのレシピをすごく大事にしていて、僕にも見せなかった。レシピがあることは知っていたが、どこにしまってあるか分からないまま他界して。遺品整理でようやく見つけた。」

■髙橋泉アナウンサー
「このレシピを見たとき、どう思いましたか?」

■3代目 松村行弘さん
「いま作っているものにつながるというか、意外とちゃんとつながっていたんだなって。」

■髙橋泉アナウンサー
「これ、私たち見ちゃっても大丈夫ですか?」

■3代目 松村行弘さん
「(父から)人に見せるなと言われていたが、大丈夫でしょう。」


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中学を卒業して店に入った松村さん。お菓子作りはすべて父・稔さんから学びました。

■3代目 松村行弘さん
「父と母が2人でやっていて大変そうだったので、手伝いをしたいという思いもちょっとありましたね。」

クルーズ船で新潟市にやって来たというロシア人観光客が、マツヤの味を求めて訪れていました。この日はエクレアを1つ購入。

■ロシア人観光客
「ロシアではチョコレートのお菓子は人気があって、私はチョコレートが大好き。ロシアよりおいしいかもしれないわね。」

こちらの『エクレア』は、ロシアチョコと並ぶ人気商品!代々受け継がれてきた道具「竿秤(さおばかり)」を使って作っています。

■3代目 松村行弘さん
「グラムと匁(もんめ/重さ)が量れるもので、いま匁でやっています。父から習ったのでこれも併用している。ここの竿(さお)がだいたい真ん中にきたら欲しいグラム。」

特徴は、チョコレート味のカスタード。

■3代目 松村行弘さん
「カカオマスといって、カカオ分100%なんです。(カスタードには)甘さを足さずにカカオ分を足している感じ。最後にカカオのリキュールを入れてカスタードが熱いときに入れるので、アルコールはある程度飛んで香りが残るみたいな感じで。」

午前中に売り切れることが多いというこだわりのエクレアをいただきました。

■髙橋泉アナウンサー
「チョコのクリームがとても滑らかな口当たり。上のチョコと中のチョコ、味わいが違って二度楽しめます。少しビターな大人な味わい。」


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松村さんは、新しいスイーツ作りにも挑戦しています。こちらは、母の日にあわせた新商品『フルーティーロゼッタ』。ロシアの伝統菓子からヒントを得たゼリー菓子です。

■3代目 松村行弘さん
「材料はベリーと砂糖・リンゴの3種類だけ。ロシアでは、これを細く切って丸めて売っているみたいなんですけど、うちでは手間をかけてバラの花にして販売。」

フルーツのうまみが詰まった棒状のシートが手芸の得意な従業員の手によって〝バラ〟の形に!味はラズベリー・ストロベリー・マンゴー・ベルガモットの4種類です。

■3代目 松村行弘さん
「知られていないけど(ロシアの)おいしいお菓子っていっぱいあると思うので、そういうのを少しずつでも新しい食の体験を提供できるといいなと思って。まずはそこにこだわってやっていますね。」


〝伝統の製法〟と〝新たな発想〟でこれからも店を守ります。

■3代目 松村行弘さん
「あと4年で創業100年になるので、とにかくおいしいものを作り続けて、僕の体が動く間はそのバトンを落とさないようにつないでいきたい。」
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