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2025年07月26日(土)本日の番組表

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2025.07.25【特集|参院選・総括】逆風に新勢力台頭「参政党票は基盤を崩している」・・・自民惜敗の深層【新潟】

【特集|参院選・総括】逆風に新勢力台頭「参政党票は基盤を崩している」・・・自民惜敗の深層【新潟】
自民敗北の深層は
自民党県連が満を持して擁立した新人の中村真衣さんは、メダリストの知名度を武器に追い上げましたが及びませんでした。与党への逆風とともに、新興勢力・参政党が躍進した参院選。自民党の戦いを振り返ります。


終始劣勢だった自民党。異変がはっきりしたのは、選挙戦中盤の11日でした。
小千谷市での個人演説会-

厳戒態勢のなか、やってきたのは小泉進次郎農水大臣。しかし、会場は空席だらけ・・・。組織力が強みの自民で、現職大臣の応援に空席が出るのは異例です。

■小泉進次郎農水大臣
「どうか皆さん、新潟県コメどころ。これから日本のコメを、またこれからも今まで以上に力強く支えてください。」

滞在は、約15分間-
来県前、小泉農政に疑問を呈したJA新潟中央会の伊藤会長にXを通じて対話を呼びかけていましたが・・・。

■小泉進次郎農水大臣
「(Q.JAの伊藤会長にはお会いにならないか?)今回はお会いできない。いつでも楽しみにしている。(Q.会う機会はありそうか?)・・・。」


この日、中村さんは地元・長岡市のJAで訴えていました。

■自民公認で立候補 中村真衣氏
「農家の皆さんを守るためにも、農家の皆さんが安心して生産できる環境を整えていかなければいけない。」

■コメ農家
「(Q.誰に投票するか決めている?)いや、まだ決めていない。(Q.何が決め手になりそう?)百姓なので農業政策、しっかりしてくれんもんかなと。」


大臣から名指しされた伊藤会長。翌日、自民の森山幹事長と面会し、農家の要望を伝えていました。

■JA新潟中央会・連合会 伊藤能徳会長
「森山幹事長にはいろんな設備や基盤整備など、最大限の考慮をすると言われた。」

コメの価格高騰であがった農協悪玉論に「憤りを感じている」とも語った伊藤会長。

■JA新潟中央会・連合会 伊藤能徳会長
「(Q.小泉大臣側からの打診は?)ないですよ。(小泉大臣は)猪突猛進じゃないけども、冷静にもう少し判断してほしい。国民の主食のコメについて与野党で政策を出した中で(論戦)してもらうには本当にいい機会だった。消費者の皆さんはコメは2000円の方がいいと思うだろう。それだったらおそらく農業をやる人は加速度的に減るでしょう。」


同じ日、森山幹事長は県経済界のトップらとも面会。組織固めを図りました。

■自民党 森山裕幹事長
「何としても中村真衣さんに当選していただきたいという強い気持ちがあるので、そのために参った。」

裏金問題の逆風が直撃し、去年の衆院選で全敗した自民県連。公募で選んだのが、元オリンピック銀メダリストの中村さんでした。

■自民公認で立候補 中村真衣氏
「新潟から日本を元気にしたい。その思いがどんどんと強くなって、今回自民党より立候補を決意した。」

■自民党 小野峯生県議
「県民栄誉賞にも浴している方。政治家らしくない、自民党らしくない、清々ハツラツとした人だ。」

公共事業の予算獲得のため、元国土交通事務次官である佐藤信秋県連会長を推す動きもありましたが、結局、中村さんに決まります。

■自民党県連 岩村良一幹事長
「決まったからには佐藤県連会長のもと、一丸となって選挙に臨んでいきたい。」

ただ指摘されたのが、中村さん自身の政策への理解不足でした。公示前の共同インタビューには、なぜか県議が同席。

■自民党県連 岩村良一幹事長
「私が答えるんですか?」


公示日。花角知事も駆けつける中、訴えました。

■自民公認で立候補 中村真衣氏
「もちろん私は、政治経験はない。だからこそ、新しい風を吹き込めるのではないかと思っている。」

参院選のカギを握る1人区。総理も序盤から県内入りします。

■石破茂総理
「中村真衣、スポーツマンです。全身全霊駆け抜ける。みなさんがこれ(携帯電話)で声をかけていただければ、情に厚い新潟の皆様です。」

しかし、待ち受けていたのは新しい勢力の予想外の台頭でした。
参政党・神谷宗幣代表の演説には、新潟でも若者を中心に人だかりが…。参政党候補の演説は、既存政党に失望した人々をひきつけました。

■有権者
「インスタグラムで(街宣日程)を知った。さすがに危機感を感じるようになって、(これまで)どこに入れても一緒じゃないかなと思っていた。(Q.今回は投票に行ってみたい?)行ってみようと思う。」

神谷代表は、新潟で擁立する狙いをこう語っていました。

■参政党 神谷宗幣代表
「新潟は自民党がそんなに強くない。ということは、政権与党に対して肯定的に思っていない人が多いはず。その受け皿が、今は野党第一党である立憲に行っていると思う。十分に票が取れる可能性があるエリア。」

保守の票だけでなく、政権批判票も手中に収めようという姿勢。立憲も、警戒感を強めます。

■立憲民主党 小川淳也幹事長
「(安倍元総理の死去後)いわゆるナショナリスト的な立ち位置が非常にさまよってきた中で、もしかしたら基点を持った政党が日本でも起きつつあるのかという目では見ている。その政権批判票の分散は避けたい。」

■立憲民主党 菊田真紀子衆院議員
「(参政党は)新潟では影響がないのではないかと思っていたが、ポスターを貼るにしても一斉に貼った。相当のボランティアや支援者がいるんだろうと思った。」

その勢いは、選挙戦の最中も高まり続けました。

■参政党から立候補 平井恵里子氏
「本当に怒っているということを国に知らしめないと、また舐められますよ。」


立憲・参政党との二正面作戦を強いられた自民・中村陣営は、知名度に頼る戦術へと回帰します。アスリートが続々と県内入りし、支持を訴えました。

終盤、劣勢が伝えられるなか開かれた『緊急会議』。

■自民党県連 岩村良一幹事長
「参政党票はやっぱり保守の基盤を崩している。基盤となる人たちが離れている。気持ちがちょっと離れている方々もいるので、それを確実な投票行動に結びつけようと。」

無党派層へのアプローチは厳しいと判断した陣営は、組織票の引き締めを図るほかありませんでした。


選挙戦最終日-

■自民党 小渕優子組織運動本部長
「耳ざわりの良い政策、あるいは私たちに対する批判、またパフォーマンス、こういう無責任な野党に私たちの大事な新潟を、日本の未来を任せるわけにはいかない。」

■中村真衣氏
「自分の中では頑張った17日間だった。」

逆風の中、駆け抜けた17日間でした。

■中村真衣氏
「政治という形ではないが、これからも変わらないように精いっぱい新潟県の元気のために頑張っていきたい。」

衆院選に続く、連敗。

■自民党 小野峯生県議
「まさに我々は逆風の中、一歩進んで二歩下がるような選挙のやり方しか前に進めなかった。」

SNSを駆使した参政党が組織票を持つ既存政党を揺るがした参院選。

これはいっときの風なのか、それとも大きな変化が起きているのか-

■自民党 小野峯生県議
「日本国がこれからどういう進路で行くか分からないが、今のところ現時点で読めないと思うが、その辺も考えながらきっちりとこの結果を心と体で全身に受け止めなきゃダメでしょうね、我々の党は・・・。」
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