2025.08.06大雨のピークはこのあと6日(水)夜間になりそう 大雨災害に警戒を【気象予報士が解説|新潟】
24時間予想積算降水量(6日(水)18時~7日(木)18時)
6日(水)は、下越と佐渡を中心に活発な雨雲が流れこみました。
佐渡市は、羽茂・小木・赤泊地域の約3000世帯に避難指示を出し、安全な場所に避難するよう呼びかけています。
なお、村上市も土砂災害の危険が高まったとして約280世帯を対象に避難指示を発表しています。
◆6日(水)午後4時までの24時間降水量
佐渡市羽茂で205mmを観測し、観測開始以来8月の最大の雨量を更新しました。
その他、下越を中心に100mm以上の雨を観測し大雨となっています。ただ、今回の大雨のピークはこのあと6日(水)夜間になりそうです。
◆7日(木)午前9時の予想天気図
北海道付近の低気圧から延びる前線が、日本海から南下してくるでしょう。日本海から前線が下がってくるときは雨雲が発達しやすくなり、局地的に非常に激しい雨が降るでしょう。さらに、6日(水)夜~7日(木)朝にかけては線状降水帯が発生し、大雨災害が発生する危険度が急激に高まるおそれがあります。
◆今後予想される雨量[6日(水)夜~7日(木)夕方にかけての24時間]
上越 100mm
中越 120mm
下越 200mm
佐渡 200mm
下越・佐渡が特に多く危険な大雨になるでしょう。この200mmというのは、8月の一カ月分の雨量の平年値よりも多い値です。本来1カ月かけて降る雨の量が、1日で降ってしまうということのため注意をしてください。
『線状降水帯』が発生した場合には、局地的にさらに雨量が多くなるおそれがあります。しかも、6日(水)に雨が強まった地域に発達した雨雲がかかり続ける可能性があります。
6日(水)夜以降も、下越と佐渡に活発な雨雲が流れこむ見通しです。3年前の豪雨災害も下越でしたが、その時より広い範囲で危険な大雨になる可能性があります。
「今回もきっと大丈夫」という思い込みは捨ててください。大雨の音で防災無線の音が聞こえない場合がありますので、スマートフォンなどからこまめに避難情報などチェックしてください。避難指示が出ていなくても少しでも危ないと感じたら、ご自身の判断で早めに避難をしてください。
◆6日(水)18時30分時点の雨雲の様子
降り始めからの雨量が多くなり、すでに大雨になっているところがあります。佐渡市と胎内市では、大雨により地盤が緩んでいて土砂崩れの危険度が高まっているとして、現在【土砂災害警戒情報】が発表されています。
そのほか
新潟市・村上市・関川村・新発田市・胎内市・佐渡市に土砂災害に関する【大雨警報】
村上市・佐渡市に【洪水警報】
ただ、お伝えしているように大雨のピークは6日(水)夜このあとからになりそうです。
◆今後の雨の降り方
6日(水)夜9時の下越・佐渡は、引き続き雨雲がかかり所々で激しい雨が降るでしょう。
時間を進めると、日付が変わるころから一段と雨の降り方が強まる見通しで、7日(木)朝6時ごろには非常に活発な線状の雨雲が下越と佐渡にかかるでしょう。
また、6日(水)雨が少なかった上越と中越にも、まとまった雨が降りそうです。この帯状の危険な雨雲は7日(木)の昼前には東に抜けていく見込みですが、午後も全県的に雨が降りやすく、夜遅くにかけて所々で雨脚が強まるでしょう。