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2025年10月29日(水)本日の番組表

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2025.10.28“干し芋”で地域おこしを 中越地震で被災した集落で移住した女性が奮闘【新潟】

“干し芋”で地域おこしを 中越地震で被災した集落で移住した女性が奮闘【新潟】
"干し芋"で地域おこしを 中越地震で被災した集落で移住した女性が奮闘
中越地震で被災した集落を盛り上げようと奮闘する女性が十日町市にいます。仲間とともに会社を立ち上げ、
干し芋を販売しながら地域おこしに取り組む女性の集落への思いを取材しました。

十日町市の農業法人「womenfarmersjapan」(ウーマンファーマーズジャパン)」に務める佐藤可奈子(さとう・かなこ)さん(38)
香川県出身の佐藤さんは、大学を卒業後、市内の池谷(いけたに)集落で暮らしながら農業を学びました。
4年前にこの会社を立ち上げサツマイモの生産や加工品の販売などを行っています。

◆ウーマンファーマーズジャパン取締役佐藤可奈子さん
「今収穫が終盤になってきたが、自社ほ場で栽培している『紅はるか』が続々と来ている」

21年前に発生した中越地震。震源から約15キロ離れた池谷集落は、棚田やあぜ道が崩れ落ちるなど大きな被害を受けました。
約60年前には37世帯200人以上が暮らしていた集落。年々減っていた中で、地震の影響を受けさらに2世帯が離れ住民は6世帯13人に減少。
大半が高齢者で、集落の維持が難しい「限界集落」とも言われました。

佐藤さんと池谷集落との出会いは震災ボランティア。地震から5年後の2009年に初めて集落を訪れました。

◆ウーマンファーマーズジャパン取締役佐藤可奈子さん
「私がお邪魔したときは地震からの復興というフェーズから地域を地震後も継続させるというフェーズに変わっていて、地域の共同作業など人数が少なくてできないことを地域おこしのイベントとしてやっていた」

池谷集落は、佐藤さんのようなボランティアや移住者を積極的に受け入れ、耕作放棄地の再生を進めるなど集落の活性化に取り組みました。
その結果、人口は9世帯17人に増え、高齢化率は29.4%まで回復。佐藤さんは集落の人の農業にかける姿に惹かれ、移住を決めました。

◆ウーマンファーマーズジャパン取締役佐藤可奈子さん
「限界を希望に変えていくエネルギーや、地に足がついたまっすぐな嘘のない生き方に地震を通して触れることができて、(池谷集落の人の)人物像や価値観を作っているのは農業かもしれないなと思った」

山あいに棚田が広がる池谷集落。ここで50年以上農業をしてきた曽根イミ子(そね・いみこ)さん(88)は地震後に集落を離れることも考えたと言います。

◆曽根イミ子さん
「4軒集まって『どうする。この先下に降りるか』という話もしたが、残った人で頑張ろうということで、残って農業をやった」

曽根さんは地震で田んぼが被害を受け、数年間コメ作りができませんでしたが、震災ボランティアの協力も得て再開。
佐藤さんのような移住者の活躍にも感謝しています。

◆曽根イミ子さん
「ボランティアに来てくれる人が池谷を盛り上げてくれて『池谷すごいね』と皆さんのおかげで言われる。ありがたい」

佐藤さんは、農家に住み込み農業のイロハを学びました。その後、市内に住む男性と結婚し3人の子どもを出産。
住まいは池谷集落から離れましたが、農業は続けてきました。そして2021年に「ウーマンファーマーズジャパン」=通称「ウーファ」を立ち上げました。

◆ウーマンファーマーズジャパン取締役佐藤可奈子さん
「女性農家の冬の仕事がないのが課題だったのがこの施設ができて、冬の仕事ができて年間通して農業ができるようになった」

主な業務は、サツマイモを使ったスイーツづくり。看板商品の干しイモは、農薬を使わず栽培した「紅はるか」の甘みを生かして作っています。

◆スタッフ
「紅はるかは蜜芋なので蜜がたっぷりで見た感じでもつやつやしている」

干しイモは、県内の大手スーパーなどで販売されていますがいまさらなる販路の拡大に力を入れています。この日は大手宅配サービス会社の担当者との商談。

◆ウーファ代表取締役佐藤友美さん
「これが『ベイクドスイートポテト』になります。干しイモの製造過程で出る皮の部分の可食部だけをきれいに取り除いてペイストにして加工しています」

すると担当者からは厳しい指摘が・・・

◆担当者
「ゴマがずいぶん落ちているね。」
◆佐藤さん
「つけすぎて。冷凍すると落ちてしまう」
◆担当者
「これは工夫した方がいいね」

サツマイモの実や皮を使ったベーグルは高評価でした。プレゼンした商品は、今後採用に向けて検討されることになりました。
ウーファでは近年力を入れていることがあります。地域貢献の一環として、小学生に起業や働くことの楽しさを教える「アントレプレナーシップ教育」です。
この日は、この秋収穫したサツマイモの商品を地域の秋祭りで販売しました。

◆子どもたち
「いらっしゃいませ。おいしい焼き芋ですよ」

お店は大盛況。販売開始から約2時間で用意した焼き芋と干し芋は完売となりました。

◆参加した子ども
「楽しかった。お客さんの笑顔が見られて」
◆参加した子ども
「お店で売っている人の気持ちがよく分かった」

十日町市に移住して16年・・・佐藤さんはこうした活動を通して地域に恩返しをしたいと考えています。

◆ウーファ佐藤可奈子さん
「私自身がやりたいこと、かなえたいことを応援していただいて、今もたくさんの仲間たちに支えてもらっているので私自身も誰かの夢や願いを応援できて支えられるような形で貢献していきたい」
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