2023年10月に柏崎市消防署の隊員が潜水訓練中に死亡した事故を受けて、市は消防本部の部長らを懲戒処分しました。

この事故の調査にあたっていた第三者委員会は22日に報告書を提出。事故の経緯を、隊員が心理的なパニックに陥って溺れ、スーツに浮力を与える装置のホースが何らかの理由で外れたと結論付けました。そのうえで、潜水機材のメーカーによる定期点検が実施されていなかったことや、訓練中に陸上での監視が行われなかったことなど、安全よりも効率性を優先する訓練の体制があったと指摘しました。

柏崎市は報告で、管理体制の不備が指摘されたことを受けて、消防本部の責任者らを懲戒処分したことを発表。消防本部部長の50代男性を3カ月間減給10分の1、柏崎市消防署課長の50代男性を戒告としました。

柏崎市の桜井市長はコメントを発表し「事故が発生しかけがえのない命が失われたことは誠に遺憾」としつつ「再びこのようなことがないよう安全管理体制等を見直し、組織的な管理体制の強化に努める」としてます。合わせて「ご遺族に対し、引き続き誠心誠意対応してまいります」と述べています。