2025.07.23生育を諦め家畜のえさに・・・水不足で田んぼが深刻な状況、厳しい暑さと記録的な少雨【新潟・上越市】
上越市の田んぼが深刻な状態に...
収穫を諦めざるを得ない深刻な状況です。先週31年ぶりに渇水対策本部を設置した上越市では、以前として市民に節水を呼びかけています。田んぼは、すでに深刻な状態でイネへの被害拡大が心配されます。
上越市高田は、34.1℃と猛暑日に迫る暑さとなりました。暑さの他にも深刻なのが〝雨の少なさ〟です。今年は、梅雨の期間の降水量(6月10日~7月17日)が約111mm、平年の約254mmに対し半分以下です。
上越市の正善寺ダムでは、先週16日(水)に貯水率が25.4%と平年の半分以下に。23日(水)午後4時過ぎには17.8%とさらに低くなりました。市民には、先週から1日あたり200Lの節水が呼びかけられています。
田んぼには、すでに深刻影響が-
■池川泰介記者
「上越市の天水田です。見てみると、ひびが入っていて水が一切ありません。そして、イネを見ると先が茶色くなっていて枯れてしまっています。」
雨水に頼る天水田では、イネの大部分が枯れていました。7月14日に取材したときはこれほど枯れてはいませんでしたが、わずか1週間あまりで・・・ほぼ全滅。これ以上の生育を諦め、家畜のえさにすると決めました。
■グリーンファーム清里 保坂一八社長
「コメをとる田んぼであって、わらをとるための田んぼではなかった。まさかこんな風になるとは夢にも思ってなかった。」
用水路がある田んぼでも、イネが枯れる寸前です。山から引き込む雨水が水源のため、水不足に陥っています。
■グリーンファーム清里 保坂一八社長
「イネが生理的に水を必要としているときに水がない状況なので、非常にダメージが大きいです。」
この田んぼでは、例年8月に使う『ため池の水』を前倒して23日から使うことを決めました。これは苦肉の策だといいます。
■グリーンファーム清里 保坂一八社長
「今から使ってしまうと、8月に入って雨が降らなかったらどうなるかという危惧がある。」
保坂さんは、恵みの雨が降ることを祈りながら稲の生育を見守ります。