2025.05.22東日本大震災の被災家族を描く 新潟・秋葉区出身画家の絵画展『ダキシメルオモイ新潟展』【新潟】
東日本大震災で被災した親子などを描いている画家・小林憲明さんの展示会
東日本大震災で被災した親子などを描いている画家の展示会が、新潟市秋葉区で開かれています。麻布に油絵の具で描かれているのは、親が子を抱きしめる姿。そこには、子どもへの思いがあふれています。
新津美術館で開かれている『ダキシメルオモイ新潟展』。
地元・秋葉区出身で愛知県在住の画家・小林憲明さんは、東日本大震災の被災者を中心にこれまで500家族を取材し、300点の作品を描いてきました。今回、ふるさとでの開催は11年ぶりだということで、会場には新潟市に暮らす家族など約60点の作品が展示されています。
【子どもをおんぶする母】
こちらは今回の展示会に合わせて制作された1枚。福島県須賀川市から秋葉区に避難した親子を描いた作品です。
■作品のモデルとなった 𠮷村恵美さん
「息子が今年で高校生になるんですけど、当時お気に入りだったジャンパーと私もよく帽子をかぶって2人で出かけたなっていうのを思い出しました。」
知らない土地で奮闘する当時の姿が1枚の絵になりました。
■作品のモデルとなった 𠮷村恵美さん
「こうやって過ごしていたなと思い出されるので、描いてもらってよかったなって思います。」
■画家 小林憲明さん
「取材するその日を切り取らせてもらっているので、しっかり形にできればその思い出じゃないですけど、またよみがえるかなというのもありました。みんな名前と思いと顔があるので、避難してきてこういう思いをしている人がいるんだよっていうのを、僕が記録して描いていく。そういうのを伝えていきたい。」
『ダキシメルオモイ新潟展』は、新津美術館市民ギャラリーで25日まで開かれています。