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2025.06.02救済への具体的な対応示されず落胆…「私を生まれ変わらせて」新潟水俣病被害者団体と浅尾環境大臣が懇談【新潟】

救済への具体的な対応示されず落胆…「私を生まれ変わらせて」新潟水俣病被害者団体と浅尾環境大臣が懇談【新潟】
浅尾慶一郎環境大臣
5月31日、新潟市で『新潟水俣病の公式確認60年の式典』が開かれました。被害者団体と浅尾慶一郎環境大臣が意見を交わしましたが、具体的な対応策は示されませんでした。

■浅尾慶一郎環境大臣
「新潟水俣病の公式確認から60周年という節目の年。二度とこのような公害被害を出さないことを、環境省としても取り組んでいく思い。」

5月31日に開かれた懇談会には、被害者団体や浅尾環境大臣らが出席しました。1965年5月31日に公式確認された『新潟水俣病』。旧昭和電工が阿賀野川にメチル水銀を含んだ工場排水を流し、汚染された魚介類を食べた人が神経症状に苦しめられました。国や旧昭和電工に損害賠償などを求める裁判は続いていて、現在も多くの被害者が救済を訴えています。

■味岡申宰弁護士
「公害健康被害補償法で水俣病被害者が救済されると考えているか。」

■浅尾慶一郎環境大臣
「公健法の中で2度にわたる政治決着が行われた。今でも公健法については丁寧な運用をしているので、そういう中で救済していきたい。」

■中村周而弁護士
「早期救済・解決に向けて見えるような方針を示していただきたい。」

■浅尾慶一郎環境大臣
「今まで以上に公健法の丁寧な運用ができるようにしたい。」

浅尾環境大臣は、現行制度で対応する方針を繰り返し説明しました。
また、新潟水俣病の実態解明に向け、被害者団体が求めてきた阿賀野川流域の『住民健康調査』の実施については-

■浅尾慶一郎環境大臣
「まずは熊本で行って、新潟でも進めていくことになる。疫学的に調査しないといけないので、(MRIなどの)機器を使った調査が必要。」

具体的な実施時期については明らかにしませんでした。

■新潟水俣病第5次訴訟 皆川栄一原告団長
「私たちの願いは『生きているうちに解決を』『動けるうちに救済を』が切実な願い。」

■浅尾慶一郎環境大臣
「被害を訴える人が高齢になっていることを十分承知しているので、1日も早く解決をしていきたい。」

浅尾環境大臣から救済に向けての具体的な対応策は示されず、被害者からは落胆の声が聞かれました。

■新潟水俣病第5次訴訟 皆川栄一原告団長
「60年の節目の年を迎え、前向きな回答が出ると期待していたが残念。」

■新潟水俣病第5次訴訟 第9陣原告 菅原ハルさん
「もう少し私たちの期待を受け止めてもらいたいという気持ち。」

その後開かれた県主催の式典には、レゾナック・ホールディングスの髙橋秀仁社長が参加し、原因企業として被害者らに謝罪しました。
患者を代表して今の思いを訴えたのは、県内で唯一・胎児性水俣病患者に認定されている古山知恵子さんです。

■古山知恵子さん(代読:荻野直路さん)
「私を生まれ変わらせてください。しゃべらせてください。」

現在、障がい者施設で生活する古山さん。浅尾環境大臣との懇談の場で、一人暮らしの実現に向けて支援の充実を求める要望書を手渡しました。

■浅尾慶一郎環境大臣
「少しでも要請に沿っていけるような形を取っていきたい。」

■古山知恵子さん(代読:荻野直路さん)
「自分の思いを大臣や市長に伝えられてホッとした。実際にどうなるか、これからも見守りたい。」
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