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2025年07月12日(土)本日の番組表

2024/08/14

似た者同士の戦い…産大の歴史が紡がれていく

似た者同士の戦いだと思っていた

相撲のような立会で

相手より低く当たり

下から下から押して行って

相手が少しでも引いたらチャンス

そんな試合をしてきた

でも 今日の相手

京都国際との試合は

水泳や陸上のトラック競技のように

これまでのようには向き合えないような感じがしたと思う


しぶとさと粘り

したたかさと勝負強さ を持った

似た者同士の戦いは やりにくい


こうした相手との試合は

終盤でミスが出たほうが負ける


いやそのことを感じながらの試合と言っていいと思う


でも

本当によくやった

ここから産大の歴史が紡がれて行く


甲子園の風を思い切り吸ったチームの

これからの活躍を期待したい

新潟に帰ると少し黄色くなった田んぼが迎えてくれる

実って色づいた穂はうなだれている

向下 

向上だけでなく 向下 

足元を見つめて進んで下さい


2024/08/09

強豪に屈せず 不屈の闘志を持った初出場のチーム

7年ぶりの勝利は
春夏初出場の産大附属が運んできてくれた

甲子園で聴く ワルツの校歌に
これまで勝てなかった甲子園での悔し涙が洗われるように感じた

初出場のチームが
序盤から自分たちのペースで戦えるほど
甲子園という戦地は甘くない

後半勝負

食らいつく守備がやがて自分たちのリズムを取り戻していく

僅差で喰らいつかれた強豪に
焦りの色が見え始めたとき

培ってきた鋭い走塁が、バントが、進塁打が
勝利へのリズムを加速していく

勝った

県内の野球ファンが待ちに待った勝利は
自分たちの野球を信じ切り
強豪に屈しない不屈の闘志を持った
初出場のチームが成し遂げてくれた

壮絶な戦いの場に不釣り合いな
心地よいワルツの校歌

絶対にもう一度聞きたい!


2024/08/05

甲子園に潜む「魔物」に勝つために

抽選は決まった

第3日第1試合

新しく試行する2部制によって朝8時 プレーボール
産大附属の戦いが、楽しみでしかたない

よく甲子園には魔物が住んでいると言われる

魔物に飲み込まれずに戦う為に大切な事

15試合戦ってきた経験から思うこと

まずは、魔物は自分たちで造り出してしまうということ

普段からの心の鍛錬と選手の結束が問われることは当たり前として
作戦的にも大切な事がいくつかある

甲子園で魔物が牙をむく場面は
1~2点リードして勝ちを意識し始めた試合の終盤に起こりやすい

甲子園を知る多くの監督は
同点までは良しとする守備を指示する

1点もやりたく無い

そんな守備に魔物が忍び寄り 投手に囁く

低目を狙い内野ゴロで仕留めろ
ゲーツーを取れ

置きに行った低目のボールは威力なく、
甘くなり鋭い当たりとなって受け身になり硬くなった

野手を襲う エラー

いやエラーにはならなくとも
ゲッツーを焦り送球ミスをしてしまう

一気に形勢が逆転

勝ち切ることの難しさは知れば知るほど怖さとなり魔物となる

初出場のチームは逆にこうした後半の相手の隙を
ついていくのが勝つチャンスだ

後半勝負

産大附属の粘り強い戦いがきっと
新潟県勢久しぶりの勝利を運んでくれるに違いない!


2024/07/31

恩師は誰か

産大附属高校 監督 吉野公浩
信州工業 亜細亜大学 出身

この業界では どこの高校、
大学の出身かは大事だが、
恩師はだれか?も必ずついて回る

誰が恩師かは極めて重要なのだ

自分も長岡高校出身で
柴山監督の教え子である

最近口調だけではなく、顔も似てきたと言われ、
光栄でもありながら、どこか照れくさくもある

勿論 作戦もよく似ていると言われた

吉野監督の恩師
大輪監督の死去の報が届いたのは
6月のことだった

何度も何度も春秋の大会に優勝しながら
ついに甲子園の道は開かなかった
孤高の名監督

信州野球の七不思議とまだいわれ、
その指導力の高さゆえに
謎めき、魅力的でもあった

その指導は厳しく、細かく、
そして限りなく優しかった

私も教えを請いに
何度となくお会いし刺激をもらってきた

突然の死に言葉もなかったが、
まさか大輪さんが亡くなった

年に、教え子である吉野さん率いる
産大附属が甲子園にコマを進めるとは

大輪監督の甲子園への想いが
乗り移ったかのような戦いぶりだったと
一人思いをはせ 多くの教え子と同様
手を合わさずにはいられなかった

大輪監督 甲子園でも
教え子のそして教え子のチームを見守ってください

シートノック開始のスクワット大発声

天国の恩師がにこやかに見つめているはず

合掌


2024/07/26

頑張れば 誰にでもチャンスがある

産大附属高校野球部の皆さん

優勝 おめでとうございます!

機動力を生かした果敢な攻めと、
どんなに相手が強くても
臆することなく戦うメンタリティーに脱帽です

シードの六日町を倒して波に乗り
新潟明訓、村上桜ヶ丘、日本文理、中越、
そしてついに決勝では春の北信越のチャンピオン帝京長岡までも撃破した

観ていた全ての人に勇気と感動を、
そして頑張れば誰にでもチャンスがあることを教えてくれた

新潟の高校球児に いや、
これからの活躍を夢見る全てのカテゴリーのプレーヤーに
これほどまでに強烈なメッセージがあるだろうか

強化がままならないと嘆く
チームを尻目に与えられた環境のなかで
柏崎の片隅で
こんな大輪の花が咲く野球を育ててこられた歴代の監督さん達に
選手の皆さんに大きな拍手を送りたい

敗れはしたが帝京長岡にも大きな拍手を送りたい

慣れない地で初の甲子園を夢見て戦った日々は
必ず今後の人生にプラスになる

新潟での生活はきっと苦々しい思い出ではなく
良き教訓を与えてくれた第二の故郷となるだろう

三度目の挑戦

辛いけど
真っ直ぐに負けを受け入れ明日からまたスタートだ

必ず 必ず リベンジを


2024/07/24

グーに勝つ パーで戦おう

新チーム結成からの戦績から言えば、
だれが見ても帝京長岡が優位
卒業生を含めて学校全体の期待は計り知れない

だが、

やってみないとわからない

未熟な高校生の勝負事
ひとつ歯車が狂えば思いもよらない展開となり
実力通りとはいかない

私の経験でも2度、
秋、春共に1、2回戦敗退チームであったが、
甲子園にコマを進めたことがある。

1999年の大会では、
秋春の県大会制覇のチームに決勝で勝つことができた

決勝の朝、強烈に強い相手に飲み込まれそうな選手に
こんなアドバイスをしてみた

元気でも、甲子園への執念でも、君たちはかなわないよな

ハイ!

じゃあ相手のチームはグー、チョキ、パーで言えば何だ?

グーです!『強烈な闘志、声出し等々』

じゃあグーに勝つパーで戦おう

にこやかに、柔らかく、包み込むように戦おう

にこやかにだ
さぁ 怖いものはない パーで勝つ!

選手は今までにないほどリラックスして集中した
誰もが相手チームの焦りを感じたはず

大差の勝利

高校野球はこれだから楽しく、難しい

刻一刻とその決定の瞬間が近づいている


2024/07/23

プレッシャーに打ち勝つ

灼熱の太陽の下、
準決勝の熱戦が始まる

高まる周囲の期待はプレッシャーとなって心身に力みが生まれる
無論、勝手に自分で作ってしまう緊張もある

等身大

等身大の自分を見失うことは、
自分を捨てているのと同じ

敗けの99%は自滅

若き日の学びを思い出した

長く野球選手と接していると
自分の弱さと向き合えずにプレッシャーに
負け消えていった選手も多い

準決勝 あと2つ勝つと甲子園

見え出してからが遠い戦い

等身大で最後まであきらめない戦いを願わずにはいられない


2024/07/21

変わらぬ心の先に

小林佑
新発田南のエースで4番 主将でもある 文字通りの大黒柱

投手としての内容も抜群

4試合連続の完投勝利 

疲労しているはずの準々決勝も

自責点は0 

まさに快投である

彼の凄さは そんな投球内容だげではない

味方の失策が重なって失点した時のマウンド上での態度に驚いた 

さぞかし悔しく不満だろうに

そんなそぶりは微塵も感じさせない

長く監督をしてきた私は

こうした場面の投手の小さな変化を見逃すことなく

次の作戦にいかしてきた

心の揺らぎは必ずコントロールを乱し

力みをうみ 伸びを欠いた棒球となる

しかし

彼の心は揺らがない それどころか 

集中力を増していく

威力を増したストレートが コーナーギリギリをついていく
チームメート達が奮起しないはずがない

準決勝

彼の変わらぬ心を楽しみにしているのは私だけではないはず


2024/07/19

最高のパフォーマンスを発揮させる強さ

公立高校の快進撃が止まらない!

第3シード、第4シードの私立を打ち破り

高校野球ファンの心を鷲掴みにする


新潟明訓で野球をやってきた私は

私学で監督を 野球を やることの難しさを知っている
逃げ場のない期待と不安 ストレスと戦いながら神経をすり減らす

 

公立の監督のように転勤して心機一転 というやり直しはない 

さらには “負けて悔いなし”といった    

高校野球らしい言葉も心をかきみだす

全ての学びの積み重ねと自信を失う 敗戦 という現実

人生をかけた野球

考えて欲しい 
だから私学は強いのだ

置かれた環境のなかで 言い分けなく

最高のパフォーマンスを発揮させることが

公立が勝つ唯一の道 

私学の気迫に 監督の気迫に 負けてはならない

力さえ出しきれたなら負けていなかった

そんな公立が今日も負けた

あと三つ

その戦いかたを知るチームが やはり有利
だからこそ 1戦必勝の公立にも

勝目が出て来ると思うのだ

逃げることは簡単

真っ直ぐに立ち向かう

それこそが実力を出しきる唯一の道しるべ

さぁ あと三つ


2024/07/15

昨日の自分がライバル 最高の成長を

シード校が次々に負けた3回戦
初の甲子園が、2年連続の甲子園が夢と消えた

勝った負けたは大切
そのために 来る日も来る日も白球を追ってきた

でも

敗れたシードチームには大学で 社会人チームで ステージをあげて

活躍の場を求める選手が多くいるはず

ここからはトップアスリートとして

本物の意欲を湧き出し 

他者との比較ではなく

自分との比較に目を向けて欲しいのだ

敗れたショックから1日も早く立ち直り

いや立ち直るためにも 意識を自分に向ける

いつも 昨日の自分がライバル

アスリートとして1番大事なことは 他人からの評価ではない

自分自身が最大限に楽しむために 最高の成長をしていくこと

一流の選手はどん底を知っている

さぁ 前を向いて歩きだそう

人生にシードなどないのだから


2024/07/13

監督は職人であれ

1.2回戦が終わり 

いよいよ強豪同士がぶつかる3回戦が始まる 

全ての試合を観たいけどそれは無理か


大会が始まる前日

研究室に懐かしいOB が顔を見せてくれた

彼は兄貴が六大学で活躍した弟 

伸び代に期待していたが うまくはいかなかった

大切なキャッチボールすら おぼつかないのだ

あずかったからにはと始めた 2人だけの朝練

真冬の体育館で始めた朝練は

彼をレギュラーにするほどの効果はなかった


3年生の夏の大会が終わり

彼は私が勧めた料理の道に進んだ


研究室に現れた彼は

似合わないスーツに身を包み

かしこまって 頭を下げながら言った


高校野球の監督のお陰で今があります


受け取った名刺には 

京都府日本調理技能士会 会長の文字


厳しい修行に耐え 

日本の伝統文化としての料理を守り抜く


合宿や日頃の厳しい指導に耐えられた自信は 私の財産です!


親方と弟子

日本が大切にしてきた 職人の育成


高校野球の世界も今一度 

日本の伝統的育成を 職人の世界から学び直し

自信を取り戻して欲しい!

生ぬるい環境からは 本物は生まれない


守破離


未来だけを観るのではなく

振り返り観る勇気が なにより大切

監督は職人 


現場職人


監督の自信 

それは選手の背骨なのだ!


2024/07/10

セルフジャッジベースボール

鉛色の雲の下 戦いは再開された
まとわりつく湿気の中 
飛ばない新基準のバットは益々飛ばない気がしてくる

フライはいかん!
投手の足元を狙って打て

指示通りにやらなくては!

焦る気持ちが空回りして
より上からボールの下にバットが抜けていく

結果 カットされた打球は
高々と舞いフライアウトとなっていく

ゴルフ好きならわかるはず 
右に池があって入れたくなくて左を向いたら池に捕まり
左にOB があって右を向けば左に曲がってOB となる

監督の指示は時として 無駄どころか邪魔にもなる
選手の力を引き出すために
正しいことを伝えても結果がついてこない
現場とはそういう所

“SJB”  セルフ ジャッジ ベースボール
練習のメニューから試合でのポジショニング
果ては作戦まで選手自らが行う野球

近未来の高校野球は
きっと今の選手達の手によって変わっていくのだろう! 
ラグビーのように監督はスタンドでスーツを着て観てるかもしれない

近未来でも熱血漢の監督が
役割を確保しているといいんだけど

“変化”は“進化”

そうあって欲しいものだ


2024/07/05

高校野球が輝きつづける未来のために

開会式

参加校が減少し 
行進の時間は108校の頃に比べると半分近くの時間で
全ての球児が行進を終えた

式すべてがスピーディーでシンプル
温暖化に見事に対応している

かつては鳩を飛ばしたり
ヘリコプターから始球式用のボールを落としたり
そういえば
審判長の競技上の注意の時間も
いつからかなくなっている

こうした変化は全て熱中症対策であり
理解はしているつもりだが…

“変化”は“進化”

そんな時代を生きてきた人間としては
先細りの感は否めない

例えば
ヘリコプターのかわりに、ドローンを飛ばして
空から始球式のボールを落としたり
バックスクリーンのオーロラビジョンに
昨年の決勝の模様を映し出したり
活躍した先輩たちからのメッセージを映し出したり…
もちろん最高に盛り上がる音楽にのせて

高校野球が輝きを失うことなく次の100年続いていくために
そして子供たちの夢のために


2024/06/28

選手宣誓がきける喜び

開幕まであと数日
今年も開会式を観に行けそうだ

段々と参加校数が減り
寂しい思いを抱きながらも
選手のきびきびとした行進や
選手宣誓を楽しみにしているのは
自分だけではないはず

かつて、甲子園の開会式で
率いるチームの主将が宣誓のくじを引き当てたことがある
野球どころではない数日を過ごし
『失敗したら新潟に帰れないなぁ・・・』などと
ヒリヒリ感にさいなまれ 主将の不運を嘆いた

そして運命の日は来た
甲子園のバックネット裏最上階で
心臓が口から飛び出したまま聞いたあの宣誓

宣誓
「甲子園球場」
野球というスポーツを愛する私たちにとって
なんと心に響く言葉なのでしょうか

1900年代最後の夏
私たち選手一同は 今
この甲子園に集うことのできた喜びをかみしめています

スタンドで応援してくれる控えの選手を始め
私たちの野球を支えてくれるすべての人たちに感謝し
暑い日も また吹雪の日も
気力で継続してきた練習を信じ
21世紀に大いなる希望をもって前進するために
全力でプレイすることを ここに誓います

大成功だった
あんなにも選手がまぶしく
誇らしく思えたことは無かった
そして、あれ以来
どんなことがおきても
緊張するということが無くなった

今年は、どのチームの選手が監督が、
甲子園の開会式に臨むのだろうか
野球の神様はすでに決めているのかもしれない


2024/06/21

この夏に最高の音色を

昨日、眠れぬままにテレビを見ていたら、
若手のピアニストが髪を振り乱しながら名曲を弾いていた。

88の鍵盤 個々の鍵盤はただの無機質な長方形の代物

ひとつひとつの音はただの音でしかないのに、
演奏する技術と心によって、見事な音色となって私たちの心を震わせる。

リズム、タイミング、音の大小、そして、和音

ステージ上で抽選くじを引いている監督たちも きっとピアニストのように
選手一人一人を大切にそして、
個性を尊重してチームづくりしてきたに違いない。

選手の減少は今後も続いていくだろう。

連合のチームもまだまだ増えるかもしれない。

だけど、たとえ88の鍵盤よりもはるかに少ない選手になっても

技と心で最高の音色を聞かせてほしい。

真っ黒に日焼けした監督さんたちの引き締まった表情を見て
胸が熱くなったのは私だけだろうか?

感傷に浸れるのもあと少し

戦いの場へいざ!


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