2025.06.02【柏崎刈羽原発】参加者からは不安の声..緊急時対応などに関する住民説明会【新潟】
複合災害時の避難などについて不安の声
柏崎刈羽原発で事故が起きた場合にどう対応すべきかを定めた『緊急時対応』などに関する説明会が、6月1日に柏崎市で開かれました。参加者からは、複合災害時の避難などについて不安の声が聞かれました。
柏崎市で開かれた説明会は、県内6カ所のサテライト会場やオンラインを含め、合わせて127人が出席しました。原子力規制庁の担当者が、原発から5km~30km圏内の屋内退避の運用について説明。また県からは、5月に公表した『被ばく線量のシミュレーション結果』についても説明がありました。シミュレーション結果では、原発から5km圏内を示すPAZでは4つのケースで避難や屋内退避を必要とするIAEAの基準を超えた一方、5km~30km圏内ではいずれのケースも基準を超えなかったとしています。
■県原子力安全対策課 金子信之課長
「県の避難計画では放射性物質放出を前に、PAZ(原発から5km圏内)では予防的に避難などを行うことにしている。この措置を行うことで、基準を上回る被ばくを避けることができると見込まれているということは結論づけている。」
住民からは、シミュレーションの想定に関して質問が-
■参加者
「これは過酷事故を何も想定しないで、ただ正常に動いた場合のみをやっている。」
■原子力規制庁の担当者
「今回のシミュレーションの事故の事態は、過酷事故を想定しています。著しい炉心損傷が起きているという事故の元でシミュレーションをしている。」
また、5月に内閣府の作業部会で取りまとめた緊急時対応案について、参加者からは大雪時の除雪の際、被ばく線量が規定を上回り民間事業者が作業に当たれない場合の体制について質問がありました。
■内閣府の担当者
「除雪のメインは自衛隊。訓練を通じて国と民間との協力関係をスムーズにする努力を続けていきたい。」
花角知事はこの日説明した取り組みを、再稼働に関して県民が考える議論の材料として挙げています。住民説明会は、7日にも長岡市で行われます。