2025.06.02“古古古米”の味は?保管方法は?専門家に聞く:各地で「備蓄米」の販売始まる【新潟】
3種類を食べ比べてみる
各地で随意契約による『備蓄米』の販売が始まり、6月2日は大阪市西区にある大手スーパーイオンでは開店前から約1000人が行列を作りました。
販売されたのは、2022年産のいわゆる“古古米”で価格は5kg2138円(税込み)・4800袋が販売さました。また、名古屋市のイオンでも午前8時に4200袋の備蓄米が販売され、約3時間で売り切れたということです。
■備蓄米を買った人
「いつも15kg必要。5kgだけでも安いならありがたい。」
イオンは、6月中頃までには全国の店舗で備蓄米を販売したいとしています。
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5月30日からは、新たに2021年産の“古古古米”の申請受付がスタートしましたが、食味に問題はないのでしょうか。
コメの味や香りを研究する新潟大学の三ツ井敏明特任教授に聞きました。
■新潟大学 三ツ井敏明特任教授
「全体的に2021年産(古古古米)は酸化が進んでいる。特にヘキサナールという物質、これは〝古米臭〟の代表的な成分。」
コメが『酸化』することで、油っぽい匂いになる〝古米臭〟を示す数値が約2倍となりました。
それでも-
■新潟大学 三ツ井敏明特任教授
「はっきりと(数値に)違いは見えるが、かなり微量な成分。新米の場合は『いいにおい』だったが、古米でもヘキサナールの嫌な匂いは『あまり感じない』というくらいの差。」
6月2日、三ツ井教授が炊いてくれたのは、【2024年産米】と古古米にあたる【2022年産米】、そして古古古米よりも1年古い【2020年産】の古古古古米です。
確かに、古くなるにつれて『ツヤ感』や『白み』が落ちているように見えますが、その味は-
■岡拓哉アナウンサー
「まずは新米・2024年産です、いただきます。やはり香りも強いですし、噛んだときのモチっと感はあります。甘みもありますし、おいしいですね。」
続いては、【2020年産の古古古古米】です。
■岡拓哉アナウンサー
「新米の直後に食べると、パサつき・みずみずしさがすこし少ないのと、口の中に残る甘みが弱いのかなという感じはします。先生どうでしょう?単品で食べるとあまり分かりませんね。」
■新潟大学 三ツ井敏明特任教授
「普通においしく食べられるご飯かなと思う。タンパク含量とかアミロース含量は、ほとんど変わらない。」
小泉農水大臣は、2021年産の「古古古米」について店頭での価格は「5kg税抜きで1800円程度になるのではないか」と述べています。
■新潟大学 三ツ井敏明特任教授
「家庭でできる方法としては、冷蔵庫での保管が一番適している。品質の低下を緩やかにするためには〝低温で保管〟することが大事。(備蓄米は)必要で欲しいと思う人に買っていただければと思う。」