2025.12.18調査した全パターンで赤字「西堀ローサ」利用継続の試算・・・厳しい結果に【新潟】
調査したすべてのパターンで〝赤字〟となる結果に
3月に営業を終了した地下街『西堀ローサ』と『地下駐車場』について、新潟市は今後活用した場合の費用と収入の試算を公表しました。検討したすべてのケースで〝赤字〟となる結果が出ました。
『西堀ローサ』は、利用客の減少に伴う経営悪化により運営会社が解散し、3月に営業を終了。地下2階の西堀地下駐車場も老朽化などにより5月から休止しています。
新潟市は18日の市議会・文教経済委員会で、今後の利活用に向けた『実現可能性調査』の結果を公表しました。調査は近隣の相場から駐車料金や商業施設の賃料を仮定し、30年間利用した場合の事業性を複数のパターンで試算。これによると、地下街と地下駐車場をすべて活用する場合は、改修費や維持管理費などを合わせて約130億円かかるとの結果が出ました。収入は約68億円と予想されるため、63億円近い赤字となります。
一方、地下駐車場のみ活用する場合は、30年間にかかる費用が約58億円。収入は約45億円で赤字幅は縮小される見込みです。このほか、地下1階を簡易的に改装し、倉庫として活用するパターンなども含め調査したすべてのパターンで〝赤字〟となる結果でした。
■新潟市商業振興課 佐久間由紀恵課長
「事業性評価はいずれのパターンにおいても大変厳しい結果となった。(今後は)専門家による検討会議を設置し、西堀地下施設の利活用について検討していく。」
市は、今後公共投資の妥当性などについて検討する有識者会議を設置するほか、市役所内で組織横断的なプロジェクトチームを立ち上げ利活用に向けて議論していくとしています。