三条市に本社を置くアウトドア用品大手の「スノーピーク」が、経営陣による自社株買収(MBO)のための株式公開買い付け・TOBが成立したと発表しました。今後、上場廃止となる見通しです。

スノーピークは新型コロナ禍のキャンプブームを追い風に会社が急成長し、株価は上昇していました。しかし、新型コロナが落ち着くと、旅行などのレジャーが回復して業績は落ち込み、株価も下落。23年12月期の純利益は前の期から99．9%減少して100万円にとどまりました。
こうした状況を背景に筆頭株主だった山井太会長兼社長が、アメリカの投資ファンド「ベインキャピタル」と組んで、TOB＝株式公開買い付けを実施。2月21日から4月12日までに約2270万株の応募があり、予定数の下限の約1454万株を上回りTOBが成立しました。買い付け総額は約340億円となります。議決権は買い付けを行ったベインキャピタルの関連会社が約59%。山井社長は約14%となります。

スノーピークは今後上場廃止となる予定で、その時期などは決定次第速やかに公表するとしています。また、山井社長は引き続き経営にあたり、意思決定を迅速化し、安定した体制を構築するとしています。