2025.05.16不正に現金引き出した男「計画的かつ巧妙・悪質」執行猶予付き有罪判決【新潟・聖籠町死体遺棄事件】
懲役2年6ヵ月執行猶予5年の判決を言い渡す
聖籠町で男性の遺体が発見された事件で、殺害された男性の口座から現金を引き出すなどして詐欺の罪に問われた男に、新潟地裁は執行猶予付きの有罪判決を言い渡しました。
判決によりますと、山形市の無職伊藤貴章被告(33)は殺害された小杉英雄さんの銀行口座から約345万円を引き出し、複数の口座に不正に入金した詐欺の罪に問われています。
検察側は「計画的かつ巧妙な犯行で被告人が果たした役割は不可欠だった」などとして懲役2年6ヵ月を求刑。
弁護側は、窃盗と殺人の罪などで起訴されている小山大輔被告との関係性を主張し「言動を通じて恐怖心を与えられ、指示を断れない状況だった」などとして、寛大な判決を求めました。
判決で、塚本友樹裁判官は「不正に入手した通帳や印鑑を用いて小杉さんの甥になりすました犯行は、計画的かつ巧妙・悪質であり金融機関の職員をだます実行役を担うなど犯行の完遂に重要な役割を果たした」などと指摘。一方で、伊藤被告が従属的な立場にあったことや犯行を認めていることなどを考慮し、懲役2年6ヵ月執行猶予5年の判決を言い渡しました。弁護側は控訴について「被告人と協議して判断したい」としています。