阿賀野市で救急出動した救急車が、途中でブロック塀にぶつかる事故を起こし、現場に到着できなかったことがわかりました。別の救急車が現地へ向かい、80代の男性を病院に搬送しましたが、男性はその後死亡が確認されました。消防は「事故による対応の遅れはなかった」としています。

阿賀野市消防本部によりますと、10日午前7時ごろ、「80代の男性の呼吸と意識がない」と家族から119番通報がありました。
隊員3人を乗せた救急車が出動しましたが、男性宅まで約100mほどの地点で、幅3.3mの狭い道に差し掛かるT字路を左折しようとした際にブロック塀に接触。事故対応のため現場に向かえなくなりました。別の救急車が向かい、男性を医療機関に搬送しましたが、その後死亡が確認されました。
この間、事故を起こした救急車に乗っていた救急隊員の1人は資機材を持って男性宅に向かい救命処置にあたり、また、同時に出動していたレスキュー車が到着し、隊員が救命処置や搬送先の医療機関の調整を進めたといいます。
救急車が男性宅に到着したのは、救命処置を始めてから約11分後でした。
阿賀野市消防本部は「現場での救命処置などの必要な活動は問題なく進んでいたため、対応に遅れはなかった」としています。一方で、「市内には狭い道路が複数あり、道路調査で確認を行っているが調査の結果が十分に活かされなかった」として、「道路の再調査と進入方法の再検討を行い、迅速な現場到着のため再発防止に努めたい」としています。