2025.04.30【柏崎刈羽原発】「追加検査は”妥当な判断”」原子力規制委が7号機の追加検査を決定【新潟】
原子力規制委 山中伸介委員長
柏崎刈羽原発で緊急時に使う衛星電話の不具合が相次いだことを受け、原子力規制委員会は7号機の追加検査を決定しました。東京電力は、再稼働する上で問題はないとしていますが、地元からは厳しい目が向けられそうです。
原子力規制委員会は30日午前、柏崎刈羽原発7号機への追加検査を決定しました。
■原子力規制委 山中伸介委員長
「事業者自ら保安規定の中で重要性を指摘して重要な機器として登録したわけなので、1年で4回 運転上の制限を逸脱したということで(追加検査は)妥当な決定。」
柏崎刈羽原発では、2024年11月から2025年1月にかけ、7号機の中央制御室などにある衛星電話の不具合が相次ぎ、保安規定で定める運転上の制限の逸脱が4回発生しました。東京電力は「安全活動にかかるパフォーマンスに問題はない」と報告していますが、規制委員会は「東電の報告の妥当性や対応方針が適切か確認する必要がある」と判断。
開始時期は未定ですが、問題がないとする根拠や不具合の原因・再発防止策について、延べ40時間程度の検査を予定しています。
■原子力規制委 山中伸介委員長
「追加検査の中で、東電にパフォーマンスの劣化がなかったかはきっちりと検査で見ていきたい。」
再稼働への影響についてはー
■原子力規制委 山中伸介委員長
「現時点で柏崎刈羽原発7号機を起動して事業者で検査することは禁じられたものではないし、それをするかは事業者の判断。」
決定を受けて、東電新潟本社は「改善状況を速やかに報告し、追加検査に真摯かつ丁寧に対応し、発電所の安全性、信頼性の向上に努めたい」とコメント。そのうえで、6月に予定する6号機への核燃料の装填や〝夏まで〟を目指す7号機の再稼働については「設備的には問題ない」と説明しています。