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2026.08.27【特集】新潟水俣病 被害者の『声』つなぐ24歳の思い:公式確認から61年【新潟】

【特集】新潟水俣病 被害者の『声』つなぐ24歳の思い:公式確認から61年【新潟】
水俣病被害者の『声』
『新潟水俣病』の公式確認から今年(2026年)で61年。いまも後遺症や差別に苦しみ、救済を訴える被害者たちがいます。

その『声』を若い世代に届けようと活動する24歳の男性の思いを取材しました。


7月、新発田市の敬和学園大学で開かれた講演会。登壇したのは、市民団体『阿賀と生きる会』の山田孝太郎さんです。

■阿賀と生きる会 山田孝太郎さん
「顔も名前も出せずに、家族にも自分の被害が言えない。社会には埋もれていく小さな声がたくさんある。」

学生に伝えたのは、自身が聞き取りをした水俣病被害者の『声』。山田さんは病院の職員として働くかたわら、2025年『阿賀と生きる会』を設立し、新潟水俣病の実情などを伝える活動をしています。

■阿賀と生きる会 山田孝太郎さん
「(大学生のとき)自分が小学生のときに始まった新潟水俣病の裁判が続いていると知る。ここで目を背けたら小学生のときと同じだと思った。自分の古里の問題だし、知らないといけないと裁判が何年続くか分からないが、何かできないかと水俣病を学び始めた。」

■大学1年生
「自分が小学生のときに水俣病を学校で勉強して、中学・高校と触れてこなかった部分を大学で水俣病という単語を聞いて、どう考えるか勉強しないとと思った。」

■大学1年生
「小さな声に耳を傾けて、それを大きくしていくことが今できることではと思うので、その一歩となれば。」

■阿賀と生きる会 山田孝太郎さん
「学生と触れ合うのを大事にしていて、自分の声を受け止めてもらってアクションを起こしたいという学生を見るのはうれしいこと。大事なことだと思っている。」

1965年に公式確認された『新潟水俣病』。旧昭和電工が阿賀野川にメチル水銀を含んだ工場排水を流し、汚染された魚介類を食べた人が手足の感覚障害などの神経症状に苦しめられました。

水俣病と認定されなかった人が、国や旧昭和電工を相手取り損害賠償を求めて提訴。裁判は今も続いていて、原告らの平均年齢は75歳を超えています。判決を見届けることなく、原告39人が亡くなりました。

■新潟水俣病第5次訴訟 皆川栄一原告団長
「私たちは高齢化しているし、裁判を長引かせるわけにはいかない。短期間のうちに何とかして全員救済を求めていきたい。」


山田さんは7月、被害者団体の集会に出席しました。被害者から直接『声』を聞くことを大切にしています。

■新潟水俣病第5次訴訟 皆川栄一原告団長
「若い人が水俣病に関心を持って活動をしてくれていることは、私たち患者にとっても力強く感じる。ずっとこういう活動を続けていってほしいし、未来につながる子どもたちにも話す機会を設けていってほしい。」

■新潟水俣病第5次訴訟 原告 菅原ハルさん
「(山田さんは)普段優しく私に寄り添ってくださる。若い人に自分ができることは一生懸命に話をして、つなげていただきたいという気持ちでいっぱい。」

■阿賀と生きる会 山田孝太郎さん
「自分自身がつないでいく責任や役割はずっと感じているし、時代が変わるにつれて生の声が聞けなくなると風化すると思うので、若い人が伝えていくことが重要。」


山田さんは2026年11月、新潟水俣病のドキュメンタリー映画『阿賀に生きる』の上映会を開くため、準備を進めています。

■阿賀と生きる会 山田孝太郎さん
「色々な側面から映した映画から水俣病を学ぶのもいいのではという入り口づくりとして『阿賀に生きる』の上映会を設定した。」

運営には、新潟水俣病を学ぶ学生が参加。現状を広く知ってもらうためトークショーも企画しています。

■新潟県立大学4年生 武藤裕汰さん
「僕も山田さんのように動けたら人を一人動かせるようになるのでは。自分たちで作れる(水俣病の)学び方を、自分たちの代を含めてどんどん発展させていけたら。」

被害者の高齢化が進むなか、新潟水俣病をつなぐ〝若い力〟が必要とされています。

■阿賀と生きる会 山田孝太郎さん
「学生や若い人が学びたいと思える居場所や環境を作っていけたらいいと思うし、一緒になって学んだり伝えてくれる仲間が増えるのはいいと思う。」


山田さんと学生が企画した『阿賀に生きる』の上映会は、新潟県立大学で11月14日に開かれます。
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