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2025.05.06【特集】初場所に新たな風「牛の角突き」伝統をつなぐ女性たち【新潟・小千谷市】

【特集】初場所に新たな風「牛の角突き」伝統をつなぐ女性たち【新潟・小千谷市】
「牛の角突き」に約1000人が来場
国の重要無形民俗文化財に指定される小千谷市の『牛の角突き』を支えようと、新たに女性グループが誕生しました。〝伝統をつなぐ〟女性たちの思いを取材しました。

5月3日に初場所を迎えた小千谷の『牛の角突き』。1000年以上の歴史があります。

「よしたーよしたー」

勢子(せこ)と呼ばれる男性たちが取り囲み、牛がぶつかり合う一方で勝敗はつけません。そこには、牛を愛する人たちの強さと優しさが込められています。

長年、角突きを支える女性がいます。

■廣井真由美さん
「(Q.今日はあいにくの天気ですね)そうですね・・・寒いですね、やっぱり。」

廣井真由美さん(66)。地元の小千谷市出身で、会場の受け付けなど運営側として関わってきました。この日は、初場所を前に闘牛場の清掃です。
廣井さんが角突きに出会ったのは、高校生の時-

■廣井真由美さん
「その時、牛と牛がぶつかる迫力や勢子の勢いから始まって、祖父に連れて行ってもらって魅力的だと思った。」

角突きを手伝うようになり、約40年。関係者の高齢化が進む中、4月新たに女性グループ「小千谷角突よしたレディース」を立ち上げました。

「よした」は、取り組み中の勢子の掛け声から取りました。

■廣井真由美さん
「外からの目線で、女子で盛り上げることができないかと思い、2~3年前から立ち上げることを考えていた。」

廣井さんの思いに共感した20人が参加。中には、闘牛を所有するメンバーもいます。
鈴木美奈子さん(52)。村上市に住んでいますが、2013年に雄牛「清松(せいまつ)」の共同オーナーになりました。

■鈴木美奈子さん
「(牛に向かって)大人っぽくなったね。青年な感じ。」

普段の世話は地元の牛飼いにお願いしていますが、月に一度 小千谷に通っています。角突きに魅せられたのは、趣味の写真撮影がきっかけでした。

■鈴木美奈子さん
「牛と牛の頭がぶつかる音に初めて見たときは驚いた。荒ぶる牛を素手で捕まえる勢子の動きに、とてもびっくりした。」

5回目の取り組みに向け、コンディションは良好です。

■鈴木美奈子さん
「まっすぐ向かっていってほしい。よく相手を見てまっすぐに。」


先週末、迎えた初場所。
よしたレディースは、グッズや野菜などを販売して角突きを盛り上げます。20代のメンバーも初めて参加しました。

■平沢明香子さん
「父が牛持ちで、家族を連れて来ていたので興味を持った。牛を囲んで町内の人たち全員が関わりを持っているところがいい。」

■廣井真由美さん
「会話が大事なので『いらっしゃいませ』『ありがとうございました』の中に、少しトークをすると会話が弾む。若い子がこうやって頑張ってくれている。」


闘牛場には約1000人が訪れ、取り組みが始まりました。
鈴木さんが共同オーナーを務める「清松」は、2組目に登場。取り組みは、ルール通り『引き分け』で終了。

■鈴木美奈子さん
「頑張ったね、今日ね。良かった。自分から行っていたし、よく見ながら取り組みをしていた。」

よしたレディースが用意した商品は、ほぼ完売しました。

■鈴木美奈子さん
「たくさんの人に来てもらって、牛も一生懸命やってくれてとても良かった。これからにつながる第一歩だった。」

■廣井真由美さん
「昔からの伝統を守りながら、できることは外からの応援が一番。外で盛り上げられることをやっていければいい。」
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