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2025.04.17【特集】歩くサッカー!?「健常者との壁なくす」左半身まひと言語障がいのある男性が挑戦する新スポーツ【新潟】

【特集】歩くサッカー!?「健常者との壁なくす」左半身まひと言語障がいのある男性が挑戦する新スポーツ【新潟】
国民スポーツ大会の『デモンストレーション競技』新潟県代表のメンバーとして出場する田中一馬さん
“左半身まひ”と“言語障がい”がある男性が取り組むのは歩くサッカー『ウォーキングフットボール』です。スポーツを通じて「障がい者と健常者の壁をなくしたい」と活動する男性の思いとはー

身体が不自由でも、ボールをけり、仲間につなぐ。自身の夢に向かって歩みを進めています。
田中一馬さん、46歳。

■音声出力アプリ
「新潟市からきた田中一馬です」

言語障がいがあり話すことができないため、パソコンの音声出力アプリや文字盤を使って会話します。

一馬さんが2年前に始めたのが、歩くサッカー『ウォーキングフットボール』です。
走ってプレーすることはできず、体の接触やヘディングも禁止されています。年齢や性別、障がいのある・ないに関わらず楽しめることが魅力です。

■日本ウォーキングフットボール連盟 松田薫二代表理事
「垣根を越えて一緒にプレーできるということで、マイノリティーの人たちへの偏見も遊ぶことでなくなると思っている。」

この日は、所属するチーム「HUMAN(ヒューマン)」の練習に参加しました。左半身にまひがあるため、バランスを崩してしまうこともありますが、チームに貢献できることがやりがいになっています。

■田中一馬さん
「様々な仲間たちと同じピッチでプレーする楽しさに触れ、気が付けばウォーキングフットボールの沼にどっぷりとはまった。」

監督を務める野口光一さん。

■HUMAN 野口光一監督
「僕らは当たり前にできるが、それに近づく努力がプレーに出ているので、そういう点は感心する。」

一馬さんは、これまで自身の体と向き合いながら歩みを進めてきました。

障がいの原因は、1歳のとき。
40℃近い熱が数日続いたことで、左半身まひと言語障がいが残りました。できる限り、健常者と同じことをしたい・・・車の運転や働くことなど、1つ1つを積み重ねてきました。

一馬さんは現在、障がい者の訪問介護を行う「NPO法人ごきげん」の代表を務めています。自身の経験から、希望する時間に介護を受けられるサービスを提供しています。

■NPO法人「ごきげん」土田幸子さん
「私たちの心配事とかも違う目線でたくさん助言してくれて。一馬さんが障がいを持たれているからこそというのもあると思う。」


この日は施設で、誰でも参加できる音楽ライブを開きました。
「笑顔になって帰ってもらえるように」がコンセプト。参加した人たちが、つながりを持てる場を提供しています。

■参加者
「ウェルカムなところが、こういう場所にはあるから好き。“誰でもいていい”というところが魅力。」

■HUMAN 野口光一監督
「(この空間が)アットホームな感じで共生社会ができているなと感じた。共生社会に寄与する活動を今後も一緒に続けたい。」

■田中一馬さん
「たくさんの皆さんが笑顔になって、帰ってもらい大変楽しかった。ごきげんサロンをするたびに、どんどん色々な壁がなくなりそうです。」


3月、デンカビッグスワンスタジアム前のコートで、一馬さんとチームのメンバーが『ウォ―キングフットボール』の体験会を開きました。アルビレックス新潟の応援に駆け付けたサポーターも加わって、走らないサッカーの魅力に触れました。

■体験会に参加
「(一馬さんが)自分と同じようにプレーできていて素晴らしい。障がいとか関係ないなと思った。」

■車いすを使用 体験会に参加
「誰でもウェルカムというのは、これから日本が目指していく形。良い試みだと思いました。」

■田中一馬さん
「見て感じたと思うけれど、老若男女問わずできる『ウォーキングフットボール』はすごいと思いました。挑戦する素晴らしさを伝えることで、もっと多くの人にスポーツの楽しさや価値を感じてもらいたい。」

ウォーキングフットボールは、2025年6月に開かれる国民スポーツ大会で『デモンストレーション競技』にもなっています。一馬さんは、新潟県代表のメンバーとして出場することになりました。

■田中一馬さん
「練習あるのみ。みんなとコミュニケーションを取りながら、打ちたいコースにパスができたらうれしいです。目指せ、俺はアシスト王になる!」


一馬さんには、夢があります。

■田中一馬さん
「障がい者と健常者が壁を壊し、誰もが共に楽しめるスポーツを作ることです。人々は希望を持ち、スポーツを通じて絆を深める社会を築いていきたい。」
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